こんにちは。
大学は福祉科だった由宇です。
中学校の時は、精神科医かカウンセラーになりたいと思っていて、
人の心やストレスにも関心がありました。
福祉施設にも行ったことがあるので、
精神障がいを持った方と触れ合う機会もありました。
精神的な疾患に対しては、まだまだ偏見や誤解も多く、
当事者の方は生きづらさをかかえている事が多いです。
自分ももしかしたら誤解してることもあるかもしれませんが、
統合失調症について、まずは知ってもらえることも大事かなと思います。
自分の経験も踏まえつつ、
統合失調症の症状や治療について、シリーズで書いていきたいと思います。
初回の今回は、統合失調症の中でも、
他の人からすると理解がしづらい
”陽性症状”についてお伝えしていきます。
(陰性症状については、こちらをご覧ください)
症状の分類
陽性症状の説明に入る前に、統合失調症の主な症状を分類してみます。
おおまかに以下の3つに分けることができます。
1.陽性症状
2.陰性症状
3.認知機能障害
全ての人に、全ての症状が出る訳ではないですが、
最も多く見られるのは、陽性症状である幻聴や、
関係念慮(偶然の出来事に特別な意味付けをすること)だと言われています。
陽性症状は、発症の初期の段階(急性期)に起こることが多く、
陰性症状は、その後に現れることが多いです。
1.陽性症状とは?
陽性症状の特徴的なものに、妄想・幻覚が挙げられます。
●妄想とは?
妄想とは、客観的に見るとあり得ないことを完全に信じることを言います。
「嫌がらせをされている」「他の人から体が臭いと思われている」などの被害妄想や
「自分がこれをやると、攻撃される」などと思い込む関係妄想、
「常に見張られている」などの注察妄想などがあります。
私の身近な例では、
「近所の人が、水道の蛇口を止めにくるから困る」と訴えるかたがいらっしゃいました。
●幻覚とは?
実際には起きてないことを、あるように体験してしまうことです。
実在しない音や声が聞こえる「幻聴」や、
そこにないものが見える「幻視」などがあります。
この他にも、実際にはない臭いを感じる「幻嗅」や
変な味がすると感じる「幻味」などもあります。
この中では、幻聴が、一番起こりやすい傾向にあるそうです。
幻聴は、まれに親切なものもあるそうですが、
本人にとって悪意が感じられるもの(悪口など)が聞こえることが多いようです。
周りの対応(陽性症状)
「突然、家族や友人が統合失調症になってしまった。」
「職場や近所に統合失調症の人がいる。」
という方は、
どんな対応をすれば良いのかと頭を悩ませるかたもいらっしゃると思います。
特に、陽性症状の感覚は、症状のある人以外には、
理解しにくいものです。
周りからしたら、違和感があるかもしれませんが、
当の本人目線では、実際に起きていると感じている状態です。
もし自分にそういうこと(常に監視される、嫌がらせをされるとか)が起きたら、どうかなと想像してみるのも良いかもしれません。
私の体験では、
頭ごなしに否定したり、叱ったりするのは逆効果のことが多いです。
全て受け入れる必要はありませんが、
とりあえず、話を聞いてあげれば少し落ち着くことがあります。
家族の方は、家族自身が辛いこともあるかもしれません。
でも、もし余裕があれば、家族に無理のない範囲で、
本人のしんどさが減るように
何か対策出来ることがないかを考えてみると、
良い方向に進むことがあります。
私の身近な例では、
幻聴に返事をして、独り言をいってしまい
周囲から不審そうな目で見られるので、
幻聴が聞こえてきて、返事をしそうになったら、
本人が、言いたいことを手のひらに空書きして、
独り言を防ぐ。という対策をとる方がいらっしゃいました。